あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。

2017年大晦日にこれを書いています。
みなさん、本年、大変お世話になりました!

2017年は、関西でもビジネスモデルキャンバス等を使ったイノベーションメソッドが、ハイテク分野だけでなく、ごく一般的な企業・個人に一気に拡散しはじめた年でした。
私たち関西dラボとしても、これまで特に創業塾等創業支援分野のワークショップをはじめとして、その活用を提案してきましたが、共感していただける自治体・支援機関が目に見えて増加しました。

11月には、近畿経済産業局さん主催企画にて、自治体・商工団体・金融機関等支援機関の創業支援ご担当者を対象に、「創業を応援する人のためのはじめてのビジネスモデルキャンバス」というワークショップにて、ファシリテーターとしてお手伝いさせていただきました。

2017年版中小企業白書内でも記載がみられたとおり、折しも、創業支援の重点は今、創業直前の「創業準備者」から「創業無関心層」「創業希望者」といった、創業のカスタマージャーニー上、より前段階部分へと移行しようとしています。
その状況下、創業支援分野でのビジネスモデルキャンバスを使ったビジネスモデル・デザイン手法は、関西一円に、いえ全国ベースでも普及が加速していくことでしょう。

また、新たな分野での活用にも着手しました。
事業承継分野、特に後継者育成分野においてです。
企業の継続の歴史は、そのままイノベーションの歴史ですが、VUCAの時代の今、企業の持続的競争優位の最大の源泉は、市場内のポジショニングや個別資源(リソース)よりも、変化し続ける力ーダイナミック・ケイパビリティとなっています。

特に中小企業における事業承継が国レベルでも重要課題として認識される中、後継者育成に関する講座・取り組みも多様なものが展開されていますが、この最重要課題である「変わり続ける力」の涵養と発揮に関する具体的なプログラムは、さほど多くは提供されていないのが実態です。
私共は、他の支援団体に先んじて、この課題の解決に取り組みました。
具体的には、京都府よろず支援拠点さんと共に、ビジネスモデルキャンバスを軸とした、「変わり続ける」ための具体的プロセスを身につけていただくためのプログラム初版を開発、今後、さらに磨き上げ、積極的に展開していきたいものと考えています。

その他、今後、注力を検討している分野は多岐にわたります。
ビジネスモデルキャンバスが有する「俯瞰力・関係性デザイン力・シンプルさ」は、他のツールやメソッドと組み合わせることにより、多様なソリューション・プログラムを開発することが可能です。
前述の後継者育成プログラムは、知的資産経営という企業価値評価手法とジョイントさせたものですが、これも近年国レベルで課題とされている金融機関における「事業性評価」とのかかわりでの活用も効果的と考えられます。

*京都府よろず支援拠点山本容子チーフコーディネーター作スライド

こうやって考えていけば、多様な活用のあり方が考えられ、今後、ひとつひとつ可能性を探っていきたいと考えています。

あと、大切なこととして・・・関西におけるイノベーター人材の育成・輩出への貢献。
これまで、一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会(BMIA)さんとの二人三脚のもと、ビジネスモデルキャンバスのプロとしての使い手を養成する講座を6回開催、年明け早々には7回目を予定していますが、今後も継続して尽力していくと共に、受講していただいた方との面的連携も、探っていきたいと考えています。

以上、とんでもなく長いご挨拶になってしまいましたが・・・
関係者一同、今後益々精進してまいりますので、来たる年も、どうぞご指導・ご支援を賜りますよう、お願いいたします。

それでは、みなさん、よきお年をおむかえください。