あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。

9月8日(土)、大阪は梅田にあるスタートアップカフェ大阪さんにて、

『ビジネスを創る創業支援セミナー』
(主催:大阪信用保証協会さん 共催・協力:スタートアップカフェ大阪さん)

が開催されました!

中小企業を支える信用保証協会は全国各都道府県にありますが、その信用保証協会さんが主催してのビジネスモデルキャンバスを使っての本格的ワークショップは、今回の大阪信用保証協会さんの企画が、私の知る限り全国初でしょう。
大阪信用保証協会さんは、イノベーターです!

今回は、dラボからは、伏見明浩さん、大西眞由美さん、井上朋宏さん、そして、私・Okadaがメンバーとしてお手伝いさせていただきました。

大阪信用保証協会経営支援部創業・保証相談課のみなさんと、パチリ!

さあ、スタートです。

もちろん、まずはこれ。


Yeahhh!!!
書籍スペース隣接ですので、いつもより半分の声の大きさに抑えましたが、それでも気合は十分♪

冒頭はチョコっとレクチャーっぽいところを…創業にあたっては、今という時代の状況をおさえておくことはとても大切なことですので。

まずはみなさんに問題提起…「開業(起業)」と「創業」はどう違うのでしょうか?
「どっちも一緒や〜ん!」という方もいらっしゃるでしょうが、私たちは明らかに違うものと位置付けていますし、その方が創業するご本人にとってもいいと思います。
前者は「業を“開く(起こす)”」、後者は「業を“創る”」…となると、

ということですね。

少し前、現在の創業支援の根拠法とも言える産業競争力強化法の創業支援関連のところの資料をパラパラ見てみたのですが、“開”に関しては「開業率」という言葉はあれども、あとは、“開”ではなく“創”でほぼ統一されているように思えました。
法律に開業/起業/創業をバラバラマチマチで記載するわけにいかないので、これらを総称して「創業」という一語で統一しているのでしょうが、ではなぜ開業率の「開業」や「起業」という言葉でなく、わざわざ語感の微妙に異なる「創業」だったのか…
税金という、とても貴重な社会資源を投入して支援するからには、その対象となるビジネスは、社会に貢献する新たな価値を創造すべし!という意志が、「創業」という一語に込められているのではないかと。おそらく…あたらずも遠からじでは?

とした上で…「はじめる」ためのハードルは、今、とても低くなっています。

一方で、「創る」方はどうなっているか?
詳細は省きますが、結論から言うと、反対にハードルはとても高くなっているというのが実状でしょう。
●業「開く」は易くして「創る」は難し、故に今、業「成り立ち」難し
ですね 😥
時代が全く変わってしまっている…背景には、それがあるということ、
であるなら、「創業」のプロセス、なすべきアクションもまた、大きく変わっている…しかも、それは世界の流れ、日本だけ関西だけ例外というわけにはいかないし、事業規模、業種・業態にかかわらず共通するところ。
やり方を抜本的に変えなくてはいけないということですね。
もちろん、従来の伝統的なプロセス・アクションが、いきなり全く使えなくなっているというわけではないですが(今のところはですが)…これから業を創り、はじめようとする方は、どうせなら最新型を装備しておいた方が何かといいでしょうね、やっぱり。

この際、

クラシックさん、さようなら、

最新型さん、こんにちはということで…加えて、「創る」ステージの重点強化が必須…
てなことを、「なぜそうなのか」を含めて、できるだけわかりやすくお話させていただきました。

「創る」ステージで必須は…もちろん、ビジネスモデルキャンバス(BMC)ですね。
みなさんには、早速ご自身の内にある思いを、キャンバス上で表現していただきました。

で、これまた早速、プレゼンテーション。

このプロセスを、私は「ビジネスモデルデッサン」とよび、これこそが、ゼロイチプロセスで有効な手法であるとして、位置づけています。

それは、単にビジネスモデルキャンバスを描いていただくことではありません。
問いを投げかけ、自己の内にある「何か」を外在化させ、内外の自己による対話をうながすプロセス、したがって、お手伝いするにあたっては、それなりのファシリテーション力が必要になります。

みなさん、見事にクリアなさいました♪

その後は、ビジネスモデルデザイン、すなわち、たくましい「事業構造」づくりへと進む…
ここでの最重要ポイントは、「明確かつ力強い価値提案(Value Proposition:VP)の創造。
これが、ビジネスの成否の過半を決めると言っていいほど、とてもとても重要。
さすがに、正味3時間半のワークショップでは、そのプロセスの全てをカバーすることはできませんので、今回はそのエッセンス、すなわち「顧客の観察と学び」、その具体的手法としてのユーザーインタビューについて、体感していただきました。

大サービスで…私が実際に使っている自作の「インタビュー・アンチョコ」の一部もご提供 😉

で、ホンの少しでしたが、実際にチャレンジしていただきました。

これ…たぶん、今後のみなさんにとって、とっても心強い武器になると思います…
頑張って、身につけてくださいね!

今回はそれだけでなく…ナント、自己強化ループの概念を使って、「小さく生んで大きく育てる」デザインのやり方の概要も!

これは…ビジネスモデルキャンバスならではの、それ以外ではまず難しいデザイン手法ですね。
レベル的には…BMIA応用講座レベルです 😉

最後に、全員による「イノベーションの誓い」三連呼でフィナーレとしました。
Yeahhh!!!

それでは!

<補足です…>
ワークショップの中で、ビジネスモデルとビジネスプランの違いについて、ご説明しました。
この両者は全く異なるものなのですが、混同されているケースも少なくないようです。
要はこういうことでしょう。
  

両者をきちんと区別した上で使い分け、かつ、連結させることで、各々のよき点を活かすことができ、相乗効果も見込めます。
今回の大阪保証協会さんの企画は、この日のビジネスモデルキャンバスワークショップと、10月に予定されている創業スクール(ビジネスプラン−事業計画づくりがメイン、講師は永井俊二さん)を連結させてのものです。

このやり方は、おそらく、多くの支援機関で可能ではないでしょうか。
従来のスキームを活かしつつ、最新メソッドも組み入れることができる、しかも、その連結は割と容易で、かつ相乗効果も見込める…ということであれば、創業支援に積極的な支援機関さんとしては、使わない手はないのではと思われます。

全国の支援機関さん、自治体さん、そして、経産省中小企業庁はじめお国関係のみなさん、まずはこのやり方、ぜひ、ご検討くださいませ。