あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。
下記画像は、昨年、さる某地区創業スクールを受講いただいた方とご一緒に描いた、その方の近未来のビジネスモデルキャンバスです。
創業スクール本講内のみならず、その後も何度かご自身で描きなおしつつ、動いてこられました。
その結果、ご自分なりに見えてきたところがおありとのことでしたので、この機会にということで、ご一緒にペタペタしてみました。
多様な能力をお持ちで、当初はそれらが並列でならんだようなビジネスモデルで、むしろそれが、価値提案(Value Propositiom:VP)の曖昧さを生じさせている感がしましたので(同様のケースは、わりと多くあります)、それら多様な「要素」の体系化・メリハリと収益モデルを意識しつつ、ビジネスモデルを構成する「メインシナリオ」を、あーでもないこーでもないと、アイデアを出しながら、ご一緒に浮かび上がらせていきました。
ご一緒に…といっても、ほぼ全てのアイデアはご本人の口から出たものばかり、私といえば、いつもどおりインタビューアーに徹しつつ、お聞きしたことをキャンバス上のどこかに置き、それらのつながり(関係性)をあれこれ試していただけです。
当初はとっかかりがつかめず、申し訳ないことに多少重苦しい雰囲気だったのですが、ひょいとご本人の口から出た、さりげない過去のエピソードが、私の琴線にふれました。これが、突破口になりました。
一旦琴線に触れた以上、まずはそこを「ここ掘れワンワン!」がセオリーです。
で、できあがったのが、このビジネスモデルキャンバスです。
サービスの性格でいうと、本来はB2Cのビジネスですが、エンドユーザーから直接収益を得るB2Cのビジネスモデルでは、マネタイズという点で弱さがありました。
が、前述の「エピソード」からヒントを得て、これをB2B2Cのビジネスモデルとすることで…その点の解決案が生まれ、かつ、メインのストーリーラインも浮かばせやすくなりました。
*クリーム色ふせんがB2C部分、緑色ふせんがB2B部分です。
創業支援案件の場合、当初は総花的なビジネスモデルがキャンバス上に描かれることは、よくあります。個人的には、その逆よりはむしろありがたいところです。
その際は、
●それらたくさんの要素の体系化の可能性を探る
●あえて、ふせん–要素の数を減らしてみる(ご本人に確認しつつご一緒に)
ことで、VPの明確化・先鋭化を図れることがままあります。
また、この事例に限らず、最も大切なのは、ご本人のお話の中に、微弱ではあっても琴線にふれるような信号がないか集中することかと。
微弱信号をキャッチしたら、正しいかどうかの判断はせずに、まずはそこを深掘りしていく…。
私も全ての案件でそれが実現できているというほど自惚れてはいませんが、少なくともそうありたいと願っています。
反対にタブーは、「あなたは何をしたいのですか?」という問いを発すること。愚問です(私も昔よくしてしまっていましたし、今でもつい口から出そうになったりするので、自戒の意もこめて)。
最後に、このビジネスモデルを仮説A案とし、当面なすべきこと、できることを具体的に列挙、アクションシナリオとして設定いただきました。
もちろん、それらも全て、ご本人がご自身でお考えになられたもの、私は、「で、どうします?」と問いを発していただけ。
それが可能なのも、目の前のビジネスモデルキャンバス上に、ご本人の構想がカタチをまとって可視化されているから。
ビジネスモデルキャンバス…伴走スタイルの支援においては、必須です。
以上、ご参考になれば幸いです。
それでは。
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