あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。

下記は、ファッション分野において創業に向けて歩み出そうとなさっておられる方々(お二方が力をあわせ)とご一緒にビジネスモデルキャンバス上に描いた、ビジネスモデルデッサンです。ビジネスモデルキャンバスは初めてということでしたので、ファーストキャンバスとも言えます。

実はこのお二方、少し前に某支援機関さんにも相談に行かれたのですが、「話がうまく伝わらず…というか、わかってもらえず…」とのこと、たまたま、以前私・Okadaが少しだけお手伝いしたことのある方がお知り合いにいらっしゃり、その方を通じて、ご連絡をいただいたという経緯です。

まず、ザクっと構想の概要と現在の状況を確認した後、早速、ビジネスモデルキャンバスを使い、お二人の内にある「アツい思い」を外在化していきました。
今回は…ビジネスモデルキャンバス(以下BMC)自体の説明は全くせずに、いきなりペタペタと 😉
実は…説明するのを忘れていました^^;
それでもお二方とも、直感的にBMCの構成を掴まれたようで、私のインタビューに回答するカタチで、お二方の間で意見を出し合いながら、組み立てていきました。

事前の概要把握の際、お二方の中には、大まかではあるものの、将来に向けての進化シナリオらしきものが既にあることもわかりましたので、今回のデッサンは、小さく第一歩を踏み出すにあたってのビジネスモデル仮説を描いていきました。

その中で…当初は曖昧だった価値提案(VP:Value Proposition)も、かなりご本人方ならではの新しい、しかもわかりやすいものが湧きあがってきて、つれて、顧客イメージもかなりクリアとなりました。
VPとCSがクリアになると、後は数珠つなぎです。
その過程では、特にお二人の(ご自身では普段意識していない)魅力的なリソースも浮かんできました。

一通りデッサンを終えた時の、お二方のお言葉が印象的でした。

●なんかできる気がしてきた!
●なんか、二人の中にあったものが引き出されて、パチッとカタチになった様な感覚がします

そう、これなんです!この感覚が大切なんです!

今回デッサンしたビジネスモデルは、言わば一番最初のプロトタイプの設計、ということで、実際にテストしていただくためのアクションシナリオもご一緒につくりスケジュール化、担当も決めました。もちろん、一両日中に確実に実行できるBaby Stepも。

創業を考えるようになったら、できるだけ早い時期に、このビジネスモデルデッサンをして、ご自身の内にある「存在」(曖昧模糊な状態でOK)を外在化させることを強くオススメします。前述のような「できる感」を得ることは、このステージではとても大切なことです。

時折、「創業を考えるようになったら、まず創業計画を書きましょう」という言葉を耳に、目にすることがあります。
誤解を恐れずに申し上げるなら…そこで言われる「創業を考えるようになったら」というのは、「開く(はじめる)」ステージに入った方を対象としたもの、今回のケースのように、「創る」ステージを歩み始めた方には適しません。

実は、今回の方々がご相談に行かれた支援機関さんは私も存じ上げているところ、能力の高さ、創業支援に対する積極性という点では私も高く評価している機関さんです。
それでも、今回のように「話がうまく伝わらず…というか、わかってもらえず…」と、とても残念な、胸が痛くなるようなケースは決して少なくないのです。

これは、どっちが悪いからというのではなく、どこを「創業を考えるようになったら」と設定しているかの、認識の違いから生じている悲劇なのです。
多くのご本人方は、「創る」の一歩を踏み出そうとしているタイミングを、一方、少なからずの支援機関さんでは「開く(はじめる)」の一歩を踏み出そうとしているタイミングを「創業を考えるようになったら」としている…その認識のズレ。
今回のお二方も、「創業相談窓口」ということで支援機関さんを訪れた、ところが、タイミングに関する認識がズレていたことが、両方の立場・思いがわかる私にはとても痛ましく、また、その支援機関さんで、「創る」に対応できる前述のような、BMCを活用したごく簡単なデッサンの対応法が備えられていなかったことが残念でたまらず…。

「“開く”の対応だけでも忙しいのに、“創る”まで創業支援として対応すべきなのか?」というご意見もあることでしょう。
ただ、その認識のズレからこぼれ落ちていっている案件の中には、社会としても貴重な「お宝」の様なタネも、多く含まれていることを考えると、私はこのズレ状態をなんとか改善することは、急務ではないかと思うのです。

全国の支援機関のみなさん、ご一緒に取り組みませんか?
今、志を共有する支援機関さんは急増中、ご一緒に「業を創る」支援をしませんか?

ついアツくなってしまいましたが…^^;

今回のお二方の案件、筋は結構いい感じですので、仮に多少の時間はかかっても、一歩一歩着実に前進していくことで、きっと近い将来、大輪の花を咲かせてくださることでしょう。その日が楽しみです 🙂 

それでは。