あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。

Start Up・創業・起業・・・呼び方はいずれであるにしろ、そのサポートをするにあたっては、ビジネスモデルの構築自体のプロセスサポートが必須、そして、その際は、ビジネスモデルキャンバス(バリュープロポジションキャンバス含む)を共通言語として共有することが、既に世界的にスタンダードとなった感があることは、既に何度もお伝えしているとおりです。
今回は、そのプロセスサポートの事例を、ご紹介させていただきます。
*例によって付せんの内容はぼかしています、ご了承ください。

下記画像は、昨年創業のさる方とご一緒に描いたバリュープロポジションキャンバスです。

実は、ご本人にはかねてから「やりたい!」と思っているサービス分野があったのですが、創業時からいきなりそれに事業として取り組むのはリスキーと感じられたことから、まずは関連分野のアイテム販売にのみ絞り、創業なさったという経緯があります。賢明な選択だと思います。
ここにきて、かねてより望んでいたサービス分野に進出したいとの思いがさらに強まり、その新事業を含めたビジネスモデルへと進化させたいということで、お手伝いをさせていただきました。

既に、他のBMIAJr.コンサルタントの方とご本人がご一緒に、最初のビジネスモデルキャンバス(ファーストキャンバス)で描いておられたので、それを用いて、さらに深めていく部分をお手伝いしました。
三者間で、ビジネスモデルキャンバスを共通言語として共有化できるからこその芸当ですね。

ファーストキャンバスを拝見すると、全体的にはまだ事業構造の輪郭の曖昧さが感じられましたが(それが普通、だからこそ、お声がけいただいたわけで)、想定している顧客イメージの解像度はそこそこ高いように思われました。
となると、有用となるのは、バリュープロポジションキャンバスを使ったProduct-Market-Fitです。

まずは、たった一人の顧客(Aさん)を想定、その前提状況を設定していきます。
時々「これってペルソナですよね」として、やたら詳細な生活のストーリーをつくろうとされる方がいらっしゃるとお聞きしていますが、「状況を浮かびやすくするための場の設定」を目的としてのペルソナですので、この時点ではさほど詳細なストーリー設定は必要ありません、というか、しない方がいいでしょう。

その後、ご本人とご一緒に、Aさんの生活シーンに思いを馳せつつ、途中、いくつかの「代替手段(サービス)」も設定、Jobs/Pain/Gainを具体的に挙げていきます(上記VPC右側の円部分)。
その上で、それらに対応するための、「新たに開発するサービス」に盛り込むべき特性・機能・仕様等のアイデアを、ご一緒に頭に浮かぶ都度、テンポよく数多く挙げていきます。
一段落したところでそれらを俯瞰すると、そのアイデアたちが、なんらかの体系で構造化できそうに感じられてきます。そうなったらしめたもの、その後は具体的なサービス設計、ビジネスモデルキャンバスのアップデート、そして、およそのアクションシナリオの設定、行動の中での検証につなげていくという流れになります。

今回は、アイデアの体系化・構造化を行うまでをご紹介しました。
その後の、フューチャーマッピングを使ったアクションシナリオのデザインについては、また後日機会があればご紹介します。

それでは。