あまねく人にイノベーションを!
こんにちは。

ダイナミック・ケイパビリティ論についてのPart3は、同論に基づく下記サイクルをまわす実践に関してです。
*Part1はこちら、Part2はこちら

●感知(Sencing)−事業機会と脅威の探索・感知・形成
●捕捉(Seizing)−機会の捕捉に向けた製品アーキテクチャとビジネスモデルの選択など
●変革(Transforming)−新しい競争優位を確立するための、自社内外の資源・ケイパビリティの再編集

これに関しては、企業ごとにかなり個別性が高いとは思いますが、それでも、理論だけでは成果につながり難いことも現実、「成果」に最大限フォーカスする実務家としては、その理論を実践するための具体的アクション、そしてツール・メソッドが気になるところです。

以下が、私たちが現時点で考えている具体的実践手法です。
1.感知(Sencing)
●Read For Action 読書会
優れた経営者は、通称「未来本」をよく読む傾向が高いと聞きます。読書は最も手軽でかつコストパフォーマンスの高い手段でしょう。
目的は機会の探索、したがって、ここでの読書は、詳細な知識を得るためのものというよりは、未来を感じ、ダイアログを通じて共有・創発するスタイルの読書会が望ましいでしょう。その点、Read For Actionスタイルは最適です。
*Read For Actionの詳細については、こちら
●社外との接点
適度さの加減は難しいのですが・・・適度な越境、適度な多様性を有するネットワークとのつながりは有効とされています。
現在dラボでは、『120%ハッピーを創る会』以外には特段の「場」の設定はできていません。今後の課題です。
2.捕捉(Seizing)
●ビジネスモデルデザイン
ここは、なんと言ってもビジネスモデルキャンバスを使っての、ビジネスモデルデザインですね。社内の一部署・一担当者レベルではなく、関係者全員レベルでデザインを共創していくには、ビジネスモデルキャンバスを共通言語とすることが必須でしょう。

●フューチャーマッピング
フューチャーマッピングは感知・変革ステージでも活用できますが、本来の位置付けは、この捕捉ステージでしょう。私の知る限り、世界最強の発想ツールです。
※フューチャーマッピングについては、こちら
3.変革(Transforming)
ここは、リソース・ケイパビリティの再編集ステージ、具体的アクションは、企業によってそれこそ千差万別でしょう。
オープンイノベーションやM&A等を通じた社外資源の活用も含め、“柔軟な発想からの編集”が望まれるところです。

私は2012年までの10年間、ベンチャー企業の世界で奮闘してきたわけですが、あの世界の方々は、この「柔軟な発想からの編集」にとても長けていると実感しました。自社が既に有するリソースからビジネスを考えるのではなく、ビジネスモデルをデッサンした後、「そのために必要なリソースは何で、どう調達するか」を考え、フットワーク軽く現実化していく。

そのベンチャー企業のみならず、全ての企業に必要なのは、変化適応性の高い組織であるべくの組織開発でしょう。
プログラムとしては様々なものがありますが、私はU理論のエッセンスを組み入れてのものとすることが望ましいと考えています。
dラボとしても、今後具体的プログラムを充実化させていきたいと考えています。

このダイナミック・ケイパビリティ論が最も効果を発揮する具体的シーンとしては、事業承継分野における、後継者向けプログラムが挙げられるでしょう。
昨年11月〜12月に、京都府よろず支援拠点山本容子チーフコーディネーターと共に開発したプログラムは、冒頭のVision−Sensing−Seizing−Transforming(V-SST)サイクルに準拠したものとなっています。

今後、もっともっと役立てていただけるよう、もっともっと磨き上げていきます。
ご期待ください。

それでは。